ノーベル賞に寄せて

先週はノーベル・ウィークで、日本人の2人の受賞者を中心に多くの報道が

なされました。

医学・生理学賞受賞者の大村智先生は、オンコセルカ症(河川盲目症)の

治療薬イベルメクチンの開発で、ヒトオンコセルカ回旋糸条虫がメスのブユ

を介して人に感染し、体内で成長して腫瘤を作ったり角膜炎で失明させたり

することから途上国の多くの人々を救済して、受賞されました。この病気の

感染者は世界で1700万人、失明した患者は27万人と推定されています。

熱帯地域には、このほかにも私たち日本人は殆ど聞いたことのない感染症が

多く存在し、命を落としたり後遺症による障害を受けたりする人々がたくさ

んいます。水や食物を介して、蚊・ブヨ、ノミ、ダニに咬まれて、舞い上が

った土壌の病原体を吸い込んで、寄生虫によってetc.…。これらのうち17

患は、NTDNeglected Tropical  Disease:顧みられない熱帯病)と呼ばれ、

WHO世界保健機関で問題視しています。途上国では購買力が低いため、

帯病の治療薬の開発は遅れ、悲惨な状態に置かれます。中国の屠呦呦さんも、

マラリアの治療薬開発で同時に医学生理学賞を受賞しました。マラリアは3

大感染症といわれ、年間数億人が感染し200万人が死亡しています。

改訂新版海外渡航者のための予防接種と感染症の知識』

作年夏にはわが国でもデング熱患者が報告されかなりの騒ぎとなりましたが、

温暖化が進み地球規模の移動が頻繁になった今日に、世界各地の多様な感染

症はわれわれにも身近な問題です。大村先生は今後も熱帯病の治療薬の開発

をつづけられるとのこと。ますますのご活躍を期待します。

 

ブログを長らく中断していましたが、ぼつぼつ書いてまいります。

よろしくお願いいたします。