臨床看護のディレンマⅡ

看護の実例と生命倫理

 

マーティン・ベンジャミン、ジョイ・カーティス 著

矢次正利、宮越一穂、桝形公也、松島哲久、谷本光男 訳

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具体的に豊富な事例を追いながら、看護の臨床に直結した難問を考え解決していく方法を示す。さし迫った課題となってきた医療費の抑制、医療の公正、医療資源の配分というシステム関連のテーマをⅠで、インフォームド・コンセントや尊厳死、エイズ患者の扱い等を巡るナースと患者、ナースと医師、ナース同士の間のディレンマをⅡで扱う。患者と医師の間にあって人間らしい医療を回復する役割をナースに期待。


<目 次>

 

第1章 看護婦とクライエント 

1.序 

2.ペアレンタリズム

3.嘘をつくこと 

4.守秘性 

5.個人的な危険と職業上の責務

6.衝突する要求

 

第2章 看護婦―医師関係で頻発する倫理的問題 

1.看護婦と医師の意見の対立 

2.看護婦の自律性

3.協調 

4.自己の姿を見失わない妥協

5.良心的拒否 

6.責任の決定

 

第3章 看護婦間の倫理的ディレンマ

1.看護婦の間の精神的緊張

2.人格を尊重すること

3.職業上の責務 

4.管理上のディレンマ

 

付録A 国際看護婦協会「看護婦の規律」 

付録B アメリカ看護婦協会「看護婦の規律」 

付録C アメリカ病院協会「患者の権利章典」 

付録D 事例――さらなる分析のために  


<訳者略歴>

 

矢次正利(やつぎ・まさとし)

1931年 大阪市生まれ

1955年 神戸大学文学部哲学科卒業

1960年 大阪市立大学大学院博士課程単位取得(哲学)

1965年 大阪学院大学講師

1972年 大阪医科大学教授

1999年 同退任

 

宮越一穂(みやこし・かずほ)

1949年 石川県生まれ

1976年 大阪医科大学卒業

1980年 大阪医科大学大学院修了

1984年 南大阪病院循環器内科勤務

1990年 同循環器内科部長

2002年 同病院長

 

桝形公也(ますがた・きんや)

1947年  神奈川県生まれ

1973年 京都大学文学部哲学科卒業

1979年 京都大学大学院博士課程倫理学専攻単位取得

1984年 大阪教育大学助教授

1994年 大阪教育大学教授

武庫川女子大学教授

武庫川女子大学アメリカ分校武庫川フォート・ライト・インスティチュート副学長

大阪教育大学名誉教授

 

松島哲久(まつしま・あきひさ)

1948年 鳥取県生まれ

1972年 京都大学文学部哲学科卒業(西洋哲学史専攻)

1981年 京都大学大学院文学研究科博士課程後期哲学(倫理学)

      専攻単位取得退学。その後,同志社大学非常動講師ほか

1991年 大阪薬科大学助教授

 

谷本光男(たにもと・みつお)

1951年  広島県生まれ

1975年  慶応義塾大学文学部哲学科卒業

1985年  龍谷大学大学院博士課程単位取得退学(哲学)

1990年  龍谷大学短期大学部講師

1999年 同教授