クモの巣で止血? 人類と傷病との壮絶な戦いの歴史

外科の歴史』には、様々な民間療法も取り上げられています。

 

例えば、きわめて古い民間療法では、クモの巣による止血が行われていたそうです。

シェイクスピアの『真夏の世の夢』には、

 

「あなたにはお近づきになってほしいものです。名医のクモの巣さん。

 指を切ったら、あなたにお任せしましょう」

 

というセリフが登場します。

この歴史背景を知らなければ、セリフの意味は理解出来ませんよね。

 

百年戦争の初期の頃、イギリス兵士は救急用品としてクモの巣を入れた箱を

持ち運んでいた、との記録もあるそうです。

 

細い繊維が血液の凝固を促していたかもしれませんが、感染症のリスクも高かったでしょう。

 

他に、アリによる創縁の縫合や、バナナ酒による麻酔・防腐など、

興味深い療法が数多く書かれています。

 

麻酔なしの手術など、改めて医学の進歩の偉大さに気付かされる一冊です。